【初心者向け】フリマで購入した中古スマートデバイス、最適な通信プランの選び方
フリマアプリで、お目当てのスマートデバイスをお得に手に入れられた皆様、おめでとうございます。しかし、賢いスマートデバイスライフはデバイス購入だけで終わりではありません。次なる重要なステップは、「最適な通信プランを選ぶこと」です。
本体価格を安く抑えたとしても、毎月の通信費が高額になってしまうと、結局は全体のコストが高くついてしまいます。特にフリマアプリでスマートフォンやタブレットなどの通信機能を持つデバイスを購入された場合、ご自身の使い方に合った通信プランを選ぶことが、フリマ購入のメリットを最大限に活かすカギとなります。
この記事では、フリマアプリで中古スマートデバイスを購入した初心者の方に向けて、通信プランの種類から選び方、注意点までを分かりやすく解説いたします。
なぜ中古デバイス購入後に通信プラン選びが重要なのか?
新品のスマートデバイスを購入する際は、多くの場合キャリアとの契約とセットで購入を検討されるため、通信プランも同時に選ぶことが多いでしょう。しかし、フリマアプリで中古品を購入する場合は、デバイス本体と通信プランが分離しています。
そのため、ご自身のライフスタイルや利用頻度に合わせ、数多くある選択肢の中から最もコストパフォーマンスの良い通信プランをご自身で選ぶ必要があります。この選び方次第で、毎月の通信費に大きな差が生まれます。フリマで安く本体を手に入れた分、通信費も最適化することで、スマートデバイスにかかる総費用を大きく削減できる可能性があります。
通信プランの主な種類を知る
現在、日本国内で利用できる通信プランは多岐にわたります。初心者の方でも理解しやすいように、主な種類とその特徴をご紹介します。
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大手キャリア(docomo, au, SoftBankなど)
- 特徴: 全国に広い通信網を持ち、安定した高速通信が期待できます。実店舗でのサポートが手厚い点が安心材料となります。家族割引や自宅のインターネットとのセット割引なども利用できる場合があります。
- 中古デバイスとの関連: 中古デバイスでも問題なく利用できますが、以前の持ち主が特定のキャリアで購入し「SIMロック」がかかっている場合は、ロック解除が必要になることがあります。(SIMロックについては後述します)
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格安SIM・MVNO
- 特徴: 大手キャリアから通信網を借りてサービスを提供する事業者(MVNO: Mobile Virtual Network Operator)が提供するプランです。大手キャリアと比較して月額料金が大幅に安いことが最大の魅力です。ただし、通信速度が時間帯によって変動したり、サポートがオンライン中心であったりする場合があります。
- 中古デバイスとの関連: 料金を抑えたい中古デバイス購入者にとって有力な選択肢です。ただし、対応しているSIMカードの種類や、デバイスの対応周波数(バンド)を確認することが非常に重要です。
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オンライン専用ブランド・サブブランド
- 特徴: 大手キャリアが提供する、手続きをオンラインに特化することでコストを抑えたブランド(ahamo, povo, LINEMO, UQ mobile, Y!mobileなど)です。格安SIMほどではありませんが、大手キャリア本体のプランより安価で、通信品質も比較的安定しています。
- 中古デバイスとの関連: こちらも中古デバイスで利用可能ですが、対応バンドやSIMロックの有無を確認する必要があります。契約やサポートは基本的にオンラインとなるため、ある程度ご自身で手続きを進められる方向けと言えます。
中古スマートデバイスで通信プランを選ぶ際の注意点
フリマアプリで購入した中古デバイスで通信プランを利用する際には、いくつかの重要な確認事項があります。これらを怠ると、せっかく契約したSIMカードが使えない、通信速度が遅い、といったトラブルにつながる可能性があります。
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SIMロックの有無
- 過去に特定のキャリアで購入されたスマートデバイスには、「SIMロック」がかかっていることがあります。これは、そのキャリアのSIMカードでしか通信できないようにする制限です。
- 現在、原則としてSIMロックは禁止されていますが、それ以前に販売されたデバイスにはロックがかかっている場合があります。
- 別のキャリアや格安SIMで利用するためには、SIMロック解除手続きが必要です。購入したキャリアのウェブサイトや店舗で手続きが可能です。(デバイスの前の持ち主が行っている場合もあります)出品情報で「SIMロック解除済み」と明記されているか確認しましょう。不明な場合は出品者に質問することが大切です。
- 「SIMフリー」または「SIMロック解除済み」と記載されているデバイスであれば、どのキャリア・格安SIMでも原則利用可能です。
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対応周波数(バンド)の確認
- スマートフォンやタブレットは、通信するために特定の周波数帯(バンド)を使用します。キャリアや格安SIMによって、使用しているバンドは異なります。
- 特に海外で購入されたデバイスや、国内でも特定のキャリア向けに販売された古いデバイスは、利用したい通信会社の主要なバンドに対応していない場合があります。
- 対応していない場合、電波が繋がりにくかったり、通信速度が遅くなったりする可能性があります。
- 契約したい通信会社のウェブサイトで、利用予定のデバイスの対応バンドを確認するようにしましょう。デバイスの型番と通信会社の対応バンドリストを照らし合わせる必要があります。
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SIMカードの種類とサイズ
- SIMカードには、物理的なカードと、デバイス本体に情報が書き込まれる「eSIM」があります。
- 物理SIMカードには、標準SIM、microSIM、nanoSIMといったサイズがあります。最近のデバイスはほとんどがnanoSIMですが、古いデバイスの場合はサイズが異なることもあります。契約する通信会社から送られてくるSIMカードのサイズが、デバイスのスロットに合うか確認が必要です。合わない場合は、SIMカードアダプターを使用するか、サイズの変更手続きが必要になることがあります。
- eSIMを利用したい場合は、デバイスがeSIMに対応している必要があります。これは比較的新しいモデルの機能です。
- 出品情報やデバイスのスペックで、対応しているSIMの種類(物理SIM/eSIM)と物理SIMのサイズを確認しましょう。
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ネットワーク利用制限
- 以前の持ち主がデバイス代金の支払いを完了していない場合、「ネットワーク利用制限」がかかることがあります。この制限がかかると、通話やデータ通信ができなくなります。
- これは非常に重要な注意点であり、フリマアプリでの中古購入における大きなリスクの一つです。
- 主要なキャリアのウェブサイトでは、IMEI番号(デバイス固有の製造番号)を入力することで、ネットワーク利用制限の状態を確認できるサービスを提供しています。「○」(制限なし)、「△」(利用制限の可能性あり)、「×」(利用制限中)などで表示されます。
- 必ず購入前に出品者にIMEI番号を教えてもらい、ご自身でネットワーク利用制限の状態を確認するようにしましょう。「×」のデバイスは絶対に購入してはいけません。
中古デバイス購入者が通信プランを選ぶ際のポイント
上記の注意点を踏まえた上で、ご自身の使い方に合わせて最適な通信プランを選ぶためのポイントをご紹介します。
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毎月のデータ使用量:
- ご自身が普段どれくらいインターネット通信を利用するか(動画視聴が多いか、SNSやメール中心かなど)を把握しましょう。
- 自宅や職場、学校にWi-Fi環境があるかどうかも考慮に入れます。Wi-Fiを主に利用するなら、データ容量が少ない(安い)プランでも十分かもしれません。
- 大容量プラン、中容量プラン、従量制プランなど、様々なタイプがあるので、ご自身の使い方に合ったものを選びましょう。
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通話の利用頻度:
- 電話をかけることが多いか、それともLINEなどの無料通話アプリで済ませることが多いかで、必要な通話オプションが変わります。
- 〇分かけ放題、完全かけ放題、従量課金など、様々なオプションがあります。全く電話をしないなら、通話料が別途かかるプランでも基本料金が安ければお得な場合があります。
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サポート体制:
- 設定に自信がない、何かあった時にすぐに相談したいという方は、実店舗でのサポートがある大手キャリアやそのサブブランドを検討すると安心かもしれません。
- ご自身でウェブサイトやチャットで調べたり手続きしたりすることに抵抗がない方は、オンライン専用ブランドや格安SIMでコストを抑えることができます。
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通信速度の優先度:
- 常に高速で安定した通信が必要か(オンラインゲームや高画質動画の視聴など)どうかを考えましょう。
- ウェブサイト閲覧やSNSチェックが中心であれば、格安SIMでも十分快適に利用できる場合が多いです。口コミや評判を参考に、利用者が少ない時間帯(平日昼間など)の速度も調べてみると良いでしょう。
契約手続きと利用開始までの流れ
中古デバイスと通信プランを準備したら、いよいよ利用開始です。一般的な流れを解説します。
- 通信会社のウェブサイトなどで申し込み: 選んだ通信会社のウェブサイトや店舗で申し込み手続きを行います。本人確認書類(運転免許証など)や、支払い用のクレジットカード/銀行口座情報が必要になります。
- SIMカード/eSIM情報の受け取り: 物理SIMカードの場合は自宅に郵送されてきます。eSIMの場合は、申し込み後に送られてくるQRコードなどを読み込むことで設定を行います。
- SIMカードの挿入/eSIMの設定: デバイスのSIMカードスロットに物理SIMカードを挿入します。eSIMの場合は、通信会社の指示に従ってデバイス上で設定を行います。
- APN設定: 多くの格安SIMや一部のプランでは、データ通信を利用するために「APN設定」という作業が必要になります。通信会社から提供される情報を元に、デバイスの設定画面で入力を行います。最近のデバイスでは自動で行われることも増えています。
- 発信テストなど: 設定完了後、テストコールやウェブサイト閲覧などを行い、正常に通信ができるか確認します。
まとめ
フリマアプリでのスマートデバイス購入は、上手に活用すれば費用を大幅に抑えることが可能です。そして、そのメリットを最大限に享受するためには、購入後の通信プラン選びも非常に重要です。
この記事でご紹介したように、通信プランには様々な種類があり、それぞれに特徴があります。また、中古デバイス特有の注意点(SIMロック、対応バンド、ネットワーク利用制限など)も理解しておく必要があります。
ご自身の利用スタイル、必要なデータ量、通話頻度、サポートの必要性などを考慮し、複数の通信会社のプランを比較検討してみてください。この一手間をかけることで、フリマアプリで手に入れたスマートデバイスを、より快適に、より経済的にご利用いただけるはずです。
もし不明な点があれば、契約を検討している通信会社のカスタマーサポートに問い合わせるか、フリマアプリのサイト運営者や関連するコミュニティで情報を集めることも有効です。賢く選んで、お得なスマートデバイスライフを始めてください。